はちみつの栄養成分:はちみつ、栄養成分と効能

はちみつの栄養成分

はちみつは、単に甘みをもたらす「天然の甘味料」というだけではありません。その栄養価の高さからも、非常に注目に値するすばらしい健康食品なのです。

天然のはちみつには、実にさまざまな栄養素が含まれているといわれます。たとえばどのようなものがあるのか、その代表的なものをあげてみましょう:

●糖分(ショ糖、果糖、ブドウ糖)・・・はちみつの成分の約80パーセントを占め、エネルギー源になります。そのほとんどはブドウ糖と果糖で、これらはショ糖と比べ栄養学上優れているといわれます。

●各種ビタミン(ビタミンC、B1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸)・・・体内に取り入れた栄養をエネルギーに変えるための代謝を促す作用をもちます。

●各種ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、銅、カリウム)・・・身体の調子を整えます。

●アミノ酸(プロリン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ロイシン、リジン、アルギニン)・・・はちみつには、人間の健康にとって不可欠でありながら体内で合成することができない「必須アミノ酸」を含め、十数種類のアミノ酸が含まれています。

●酵素(グルコース、オキシダーゼ、ジアスターゼ、インベルターゼ、ホスファターゼ、カタラーゼ)
●有機酸(クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸)
●抗菌性物質(フラボノイド、グルコース、オキシターゼ、グルコン酸)

そのほか、芳香成分として、カルボン酸やフラボノイド、テルペノイド、などが含まれています。

はちみつの甘み成分

花のみつにはもともと、ショ糖が多く含まれています。このみつは、はちによって運ばれ、集められて「はちみつ」となるのですが、このとき、はちの唾液のなかに含まれている酵素によって、ショ糖は分解され、大部分がブドウ糖と果糖になります。そのほかは、デキストリンや花粉、ろう、および蟻酸(ぎさん)などです。デキストリンというのは、デンプンを酸、酵素、熱などの作用で分解するときに生じる粉末状あるいは粒状の固体です。また、はちみつの特徴でもある「蟻酸」というのは、赤ありやはちの体内にある刺激性の酸です。

はちみつには、砂糖にはないビタミン類が含まれており、栄養的も優れています。栄養的な面とは別に、砂糖と大きく変わる点として、はちみつには、はちがどの花から集めてきたかによって、独自の風味があるということでしょう。みかん、レンゲソウ、アカシア、そば、梨、とち、といった花のはちみつが、風味が良いとしてよく知られています。なら、栗といった、花自体、わたしにとってあまりなじみがないものの花からもはちみつはつくられます。
評価はそれぞれですが、個人の好みによって味や香りを楽しめるというのも、はちみつの魅力なのかもしれません。いろいろなはちみつを取り寄せて、食べ比べてみるのも楽しいかも知れませんね。
ちなみに、はちみつは、本来うすい黄色で、澄んでいるものがよいとされます。気温がさがると白くにごりますが、これはブドウ糖が固まったためで、品質的にはまったく変わりません。

はちみつの糖質

はちみつはさまざまな天然の栄養成分を含む、優れた栄養食品です。その豊富な成分の80パーセントを占めるのが、糖分です。

わたしの身体にとって必要な栄養素は、大きく次の6つに分類されます:「糖質」、「脂質」、「たんぱく質」、「ビタミン」、「ミネラル」、「食物繊維」です。このうち、はちみつに多く含まれている「糖質」は、即効性のエネルギー源となる栄養素です。糖質は、1グラムで4カロリーです。1グラム9カロリーの脂質に比べると約半分のパワーではありますが、即効性に優れているのが特徴です。砂糖やはちみつなど、甘味料はもちろんのこと、ご飯やパン、麺類、いも類など、いわゆる主食と呼ばれるものに多く含まれています。重要な栄養素ですが、その一方でとりすぎると肥満の原因にもなります。

糖類は、単糖類と、単糖類が結合した二糖類、2〜6つながったオリゴ糖、単糖類がいくつもつながった多糖類などがあります。


はちみつの糖分は、主としてブドウ糖と果糖で、これは花の蜜の主成分であるショ糖が、ミツバチの消化酵素によって分解されたものです。ブドウ糖や果糖は、ショ糖に比べて栄養生理学的に優れているといわれます。それは、ショ糖が「二糖類」であるのに対し、ブドウ糖や果糖は、「単糖類」という単純な構造の糖分だからです。ちなみに、穀物などの糖類は「多糖類」に分類されます。つまり、単糖類の場合、それ以上分解される必要ないため、短時間で体内に吸収され、胃腸に負担をかけなくてすむのです。

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