世界のはちみつ:はちみつ、栄養成分と効能

世界のはちみつ

はちみつは、ミツバチが花から集めてきたものです。そのため、ミツバチがどの花から採集してきたかでさまざまな味や風味、香りが異なります。各花のはちみつの個性を味わうのも、はちみつファンの醍醐味かもしれません。日本では、アカシアやレンゲのはちみつが一般的ですが、世界には珍しい花のはちみつがたくさんあります。

カナダ・・・クローバーのはちみつ
カナダのアルバータ州およびその近隣には、プレーリーと呼ばれる大草原が広がっています。そこでは、クローバーなどの丈の短い草花が自生し、クローバーの花から集められたはちみつが親しまれています。

オーストラリア・・・ユーカリのはちみつ
コアラが有名なオーストラリアは、コアラが唯一の食料とするユーカリが多数分布しています。「ユーカリの森」があるほどです。ユーカリは、およそ500種類もあるといわれ、オーストラリアの特にニューサウルスウェールズ州に多く分布しています。そしてユーカリの花のはちみつが親しまれています。

メキシコ・・・オレンジのはちみつ
メキシコのなかでも特に、メキシコ湾に面したユカタン半島は、雨量が多く、高温多湿の地帯です。そこでは、5月になると、白い清楚なオレンジの花が満開になります。オレンジのはちみつは、柑橘系の甘酸っぱい香りで、おしゃれなティータイムにぴったりです。

そのほかにも、ルーマニアは養蜂の先進国として知られ、日本でもおなじみのアカシアの高品質のはちみつが古くから親しまれ、愛されています。

アメリカで愛されるはちみつ

世界ではそれぞれの地域に多くみられる花々からとったはちみつが愛されています。たとえば、アメリカではぼだいじゅの花のはちみつがそのままで、あるいはお菓子に用いられたりして非常に一般的に愛されています。とはいえ、広大な面積を誇るアメリカでは、その州によっても、また同じ州のなかでも地域によって、人気のはちみつは異なるようです。

アメリカのワシントン州でおなじみのはちみつは、ラズベリー、ペパーミント、ブラックベリーなどです。日本ではあまりおなじみではないかもしれませんね。ワシントン州シアトルの南東にそびえるレーニア山は、州最高峰の山です。万年雪に覆われたその山頂から、周囲に広がる氷河はアメリカ最大といわれ、地元の人はもちろん、世界中の人々を魅了しています。山すそは、春から夏にかけてラズベリーやブラックベリー、などベリー系の花々が咲き乱れます。また、ペパーミントといったハーブ類も、その清涼感のあるさわやかな香りで人々を楽しませます。

アメリカでは、これらの花々から採集したはちみつが、毎日の食卓をにぎわせているのです。

アメリカでは、アップルパイと並んで最も人気のあるおやつのひとつ、ドーナッツ! 砂糖とはちみつを半々でつくるドーナツは、お母さんが揚げているそばから、待ちきれない子どもたちが手を出して食べようとすることから、お母さんが“Do not!(ドゥーノット)”といったことがはじまりだとか・・・!
はちみつたっぷり、お母さんの愛情たっぷりのはちみつ入りドーナッツは、今もアメリカの子どもたちの大好物です。

中国のはちみつ

日本は中国からさまざまな食品を輸入していますが、はちみつもそのひとつです。
中国の雲南省は、春の訪れが早く、2月のはじめ、日本ではまだ梅のつぼみがようやくほころびかけたかと思う頃から、菜の花がいっせいに咲き始めます。地平線まで黄色の花でうめつくすほどの満開の菜の花畑からは、菜の花から採集した良質のはちみつが生まれます。
中国のはちみつは、菜の花だけではありません。中国の河南省には広大なレンゲ畑が広がり、ここでは日本でも人気の高い、レンゲの花から採集したはちみつが生まれています。日本の企業が、この地の養蜂場で技術指導を行い、良質のはちみつを生み出しています。

中国生まれのデザート、杏仁豆腐(あんにんとうふ)は、今では日本でもおなじみの中華料理のデザートです。アーモンドエッセンスが、独特の風味をかもし出すこの杏仁豆腐にはちみつはぴったりです。こまかくちぎった寒天を水につけること1時間。水気を絞った寒天に水と砂糖とはちみつを加えてよく煮とかします。(寒天1本に水250cc、砂糖40g、はちみつ40gが適当です)。
よくとけたら、ぬるめに温めた牛乳(200cc)を入れて、アーモンドエッセンスを加えて冷やし固めるだけの簡単なデザートです。フルーツを入れるとさらに豪華さがアップします。夏によく冷やしてご家族皆さんで楽しんでみられてはいかがでしょう。
はちみつは、レンゲ、菜の花、またはアカシア、オレンジ・・・いろいろと変えてみるのも楽しいですよね。

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