はちみつの効能:はちみつ、栄養成分と効能

脳のエネルギー

脳は、(たとえどんなに頭の良い人でも!)体重の2パーセントほどの重量しかありません。ところがこの脳は、基礎代謝量の約18パーセントのエネルギーを消費する「大食漢」なのです。

わたしは、何もしていないときでさえ、多くのエネルギーを必要とします。日本人の平均体温は、36度です。この温度に水を温め続けていくということ自体、かなりのエネルギーが必要なはずです。このように、寝ていても、つまり積極的に身体を動かしていなくても、わたしの身体はエネルギーを大量に消費しているわけです。これが基礎代謝量です。

脳は、この基礎代謝量の約20パーセント近くを消費するということは、基礎代謝量が1日に1500キロカロリーとすると、脳だけで300キロカロリーを消費するということです。ところがこの脳は、大食漢であるだけでなく、強烈な偏食でもあります。脳は「ブドウ糖」しか消費しないのです。ブドウ糖は1グラム4キロカロリーの熱量を持ちますから、300キロカロリーというと、ブドウ糖75グラムに相当します。また、実際には、脳以外の神経組織、赤血球、精巣などもブドウ糖をエネルギー源とします。

また、人間はずっと何もしないわけではありません。食べた食物を消費するのにもエネルギーが必要です。病気や細菌、ストレスと戦うためにもやはり大量のエネルギーが消費されるのです。

そう考えると、いかに効率よくエネルギーを摂取するかということはとても大切なことなのです。

はちみつは、成分の約80パーセントが糖分で、そのほとんどがブドウ糖と果糖という、非常に消化吸収のよい糖質です。はちみつがすばやい栄養補給として運動のときに有効なのも、それゆえです。

疲労とはちみつ

マラソン選手が、レースの途中で水分を補給するとき、特性のはちみつドリンクを用意しているということをよく聞きますよね? あれは、はちみつは非常に吸収の速いエネルギー源だからです。はちみつは、80パーセントが糖分で、しかもほとんどがブドウ糖と果糖です。これらの糖はいずれも「単糖類」で、これ以上分解される必要なく吸収されます。胃腸への負担をかけずに短時間で吸収されるのです(口に入れてから吸収されるまでに要する時間は、20分程度といいます)。

筋肉運動のエネルギー源として、まずグルコース(ブドウ糖)が使われます。グルコースはグリコーゲンという形で筋肉や肝臓に蓄えられているのですが、その量は300グラムほどだといいます。マラソンなどの陸上競技や、サッカー、バレーなどの球技は非常に激しい運動です。このような運動をすると、筋肉や肝臓に蓄えられていたグルコースはたちまち使い果たされてしまいます。そのため、早急にエネルギーを補給する必要があるのです。

はちみつには、糖分がはじめからブドウ糖という形で含まれていますから、砂糖に多い、ショ糖(二糖類であるため、吸収されるには分解が必要)よりも効率よく、すばやく吸収できるのです。吸収された糖はふたたびグリコーゲンとなって次の筋肉の活動のエネルギーとなります。

脂質やたんぱく質もエネルギー源となります。特に脂質は、1グラムで9キロカロリーとパワーのあるエネルギー源ですが、合成の過程が回りくどく、はちみつなどの糖類ほどの即効力がないのです。

リンク集